カイウスはばかだ
「カイウスはばかだ」
ヘンリー・ウィンターフェルト作 関楠生訳 岩波書店 2011年
作者はポンペイで行われた最近の発掘で
「カイウスはばかだ」と子供の手で落書きされた神殿の壁が出土したことから
インスピレーションを得てこの物語を書いたそうだ。
この一言からこんなにも楽しく謎に満ちたミステリーが紡ぎ出されたなんて驚き。
舞台はローマ帝国。
神殿の壁に「カイウスはばかだ」と落書きした罪で友達のルーフスが牢に入れられてしまう。
彼を助けるために頭を絞り、奮闘する学校の仲間たちだが、謎は深まるばかり。
全く飽きさせない展開で、最後までワクワクしながら読了。
ローマ時代の学校がどんな風だったかはわからないが、ちょっとその時代にお邪魔したような気分になれた。