2022-03-27 しみじみ読むイギリス・アイルランド文学 「しみじみ読むイギリス・アイルランド文学」 阿部公彦編 松柏社 2007年 12の短編が収められているが、カズオ・イシグロとフランク・オコナーが一番良かった。アイルランド出身の作家本人やその小説の登場人物達は、アイルランドから抜け出したくて仕方ない一方で、自らと分かちがたく結びついている故郷との絆を何度も確認してしまうようなところがある気がする。それを逆手にとった「ホームシック産業」(ヒューゴー・ハミルトン著)という短篇が載っていて、やっぱりと思った。