Coataroの読書ときどきヒトリゴト

本を読んで感じたことなどを記しています。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

奇縁まんだら

「奇縁まんだら」 瀬戸内寂聴著 日本経済新聞出版社 2008年 様々な作家との交友を綴った豪華絢爛な一冊。 赤裸々な暴露話をさらっと書いていて、 あの世から「ちょっと待った!」という声が聞こえてきそう。 今頃寂聴さんはみんなに取り囲まれているかも。

コスモポリタンズ

「コスモポリタンズ」 サマセット・モーム著 龍口直太郎訳 筑摩書房 1994年 高級チョコレートのように小粒なのに満足感が高いショートストーリー集。字数制限のある雑誌で連載していた短編をまとめただけあって、無駄のない表現でどれも面白い。全部読んでし…

英国陸軍式男の必修科目270

「英国陸軍式男の必修科目270」 英国陸軍著 阪急コミュニケーションズ 2009年 どうしてこれが必修なの?というスキルが目白押し。 ちょっと斜に構えた語り口がおかしみを増している。 ガムが髪についたらピーナッツバターを塗ると取れるらしい。 必修に「…

聖母の贈り物

「聖母の贈り物」 ウィリアム・トレヴァー著 栩木伸明訳 国書刊行会 2007年 アイルランド人作家の短編集。 暗いかもしれないが、力のある作品だ。 読み始めるとすぐにその世界にとらわれる。 小説ががっちりと私を捕まえて離さない。

人情馬鹿物語

「人情馬鹿物語」 川口松太郎著 論創社 2009年 登場人物はみな情にもろく、結果お人好しが馬鹿をみる。 しかし、読後感がさわやかの一言に尽きる。 大正期の深川・森下を舞台にした連作短編集。