Coataroの読書ときどきヒトリゴト

本を読んで感じたことなどを記しています。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

諸国物語

「諸国物語」ポプラ社 2008年 辞書のような厚さで、手が疲れる重さ。 世界の名短編21を集めた一冊だという。 1149ページ。家の体重計で計ってみたら1.9kgあった。 1冊でこんなボリュームの本を読んだのは初めてだ。 一番好きだったのが「一人舞台」(ストリ…

孤独な散歩者の夢想

「孤独な散歩者の夢想」 ルソー著 今野一雄訳 岩波書店 1960年 世間から追われ田舎に引っ込んだ老人の繰り言。なぜここまで人々に対し呪詛の言葉を語り続けなければならなかったのだろうか。もう自分は孤独のうちに精神の安定をみているので他人はどうでもい…

雨/赤毛

「雨/赤毛」 モーム著 中野好夫訳 新潮社 2012年 多分こうなるんだろうという結末に、やはり落ち着いた「雨」。 登場人物たちのいや〜な気分がうまく書けていてシンクロしてしまう。 他の短編も、〝説明し難い嫌な気分”をうまく表現していると感じた。

番号は謎

「番号は謎」 佐藤健太郎著 新潮社 2000年 電話番号や郵便番号、テレビチャンネルなど身近なものから、原子番号や交響曲など様々なジャンルの番号について歴史や数字の表す意味などを解説する。番号を通して色々な業界の事情もわかって楽しい。 あるテレビ局…

アーサー・ランサムのロシア昔話

「アーサー・ランサムのロシア昔話」 アーサー・ランサム著 フェイス・ジャックス挿絵 神宮輝夫訳 白水社 2009年 なかなか厳しい話が多く、それゆえ面白い。 中でも「高価な指輪」は予想を裏切る展開でいい。

押し出せ青春

「押し出せ青春」 須藤靖著 小学館 2006年 駆け出し力士の成長物語。相撲の世界のことも楽しく知ることができる。 タイトル通りの青春小説。軽く読めて読後感も良い。

アンデスの奇蹟

「アンデスの奇蹟」 ナンド・バラード著 海津正彦訳 山と渓谷社 2009年 1971年にアンデス山中に墜落した飛行機の生存者が72日間を生きのびて救出された。その当事者の一人が書いたノンフィクションだ。雪山での辛く悲しく厳しい時間がこれでもかと続き、生き…