Coataroの読書ときどきヒトリゴト

本を読んで感じたことなどを記しています。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

台所重宝記

「台所重宝記」 村井弦斎著 村井米子編訳 平凡社 2001年 初版は明治8年。 今で言う家事のアイデア帳といったところ。 私の知識不足で、現代では何のことかわからない部分もあるが へぇーっと思わせるコツが満載。 当時の常識がどんなものだったのかがわかる…

秘密の手紙0から10

「秘密の手紙0から10」 シュジー・モルゲンステルン著 河野真理子訳 白水社 2002年 10歳の少年エルネストは、おばあさんと二人、味気ない暮らしを送っていた。 そこに現れた同い年の少女ヴィクトワールはひと目見て彼を将来の夫と決めてしまう。 十三人き…

水と原生林のはざまで

「水と原生林のはざまで」 シュヴァイツェル 岩波書店 あの有名なシュバイツァー博士のアフリカでの医療の記録である。 そもそも、この本を読む前に「シュワイツァー」(山室静 旺文社文庫 昭和41年)を見つけ、著者のまえがきにほろりときて購入。本当に偉…

ファンタスティックな恋の話

「ファンタスティックな恋の話」 くもん出版 1989年 「幻想文学館」というシリーズのうちの一冊。 「著名な作家による幻想的な文学作品(怪奇・恐怖・悲劇・ミステリアスな物語)を テーマ別に編集」とあった。 ファンタスティックというタイトルから かなり…

理系アナ桝太一の生物部な毎日

「理系アナ桝太一の生物部な毎日」 桝太一著 岩波ジュニア新書 2014年 気持ちのやり場がない時に、理不尽=道理に合わないと考えてしまうが 「この世界はすべて自然の道理にしたがって回っているわけで その道理に合わないことなんて一つもあるわけがない」…

石の血脈

「石の血脈」 半村良著 角川文庫 昭和50年発行(53年7版) 近所の古本屋でちょっと立ち読みしたら、思いがけず面白かったので買った1冊。 576ページの長編だが飽きさせない。 古代アトランティスの謎、犬神憑き、吸血鬼伝説などの影の部分が 現代社会の…

十二人の踊る姫君

「十二人の踊る姫君」 アーサー・クィラ・クーチ編 カイ・ニールセン絵 岸田理生訳 新書館 1994年 表題作のほか「ロザニー姫と浮気な王子さま」「笑わぬ男」 「ロシア皇后のスミレ」の四作から成る妖精物語集。 デンマークの挿絵画家カイ・ニールセンによる …

亡命ロシア料理

亡命ロシア料理 P.ワイリ、A.ゲニス著 沼野充義ほか訳 未知谷 2014年 アメリカに移住したロシア人文芸評論家による料理エッセイ。 故郷の味を懐かしみつつ、祖国への愛と欧米への嫌味を ふんだんに散りばめてレシピを紹介してくれる。 品が良くてユーモアが…

「愛」 井上靖著 角川文庫 2008年 恋愛をテーマにした短篇小説集。 若くして妻を亡くし独身を貫く男が、 二人で行った箱根旅行を回想する「結婚記念日」。 他人から見れば吝嗇家の妻とのつまらない一日のようだが、 その日に感じた妻への愛は小さな灯となっ…

テーオバルトの騎士道入門

「テーオバルトの騎士道入門」 斉藤洋著 理論社 1991年 「かに座の男は竜の涙を手に入れないと一人前の騎士になれない」 騎士道入門に書かれた言葉を信じ、 龍退治の旅に出たテーオバルトと家来ハンス。 2人を待ち受けるのは・・・? ユーモラスで優しい童…