Coataroの読書ときどきヒトリゴト

本を読んで感じたことなどを記しています。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

百物語怪談会

「百物語怪談会」 泉鏡花ほか著 東雅夫編 筑摩書房 2007年 実際にあった話をまとめたという怪談集。オチがないのが本当っぽい。 「怪談会」という1909年発行の稀覯書(泉鏡花序文)や雑誌での対談などが収められている。

コンゴ・ジャーニー

「コンゴ・ジャーニー 上下」 レドモンド・オハンロン著 土屋政雄訳 新潮社 2008年 上巻 英国人探検家が幻の恐竜モケーレ・ムベンべを探してコンゴ入りし、主に人的危険に晒されながらアマゾンにたどり着くまで。アフリカの闇は政府や警察等公的な立場にある…

フランク・オコナー短篇集

「フランク・オコナー短篇集」 フランク・オコナー著 阿部公彦訳 岩波書店 2008年 アイルランド人作家の短篇集。「ある独身男のお話」と「はじめての懺悔」がいい。「国賓」も印象に残る。どれもひとつひとつしっかりした世界が見える素晴らしい短篇集。 そ…

塩の水のほとりで

「塩の水のほとりで」 アンジェラ・バーク著 渡辺洋子訳 冬花社 2008年 アイルランドで生きることの難しさを感じる一方で、体の隅々までアイルランドが染み込んでいる登場人物達と、アイルランドへの愛に満ちている著者が羨ましくなる短編集。何も面白いこと…

ナイフ投げ師

「ナイフ投げ師」 スティーヴン・ミルハウザー著 柴田元幸訳 白水社 2012年 9年ぶりに手紙が来た友人を訪ねる「ある訪問」。 友人は田舎で60㎝のカエルと結婚していた。 戸惑う主人公だが、2人の幸福な姿にハーモニーとリズムを感じ、 自分と遠いところに…