Coataroの読書ときどきヒトリゴト

本を読んで感じたことなどを記しています。

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

聖ヨハネ病院にて・大懺悔

「聖ヨハネ病院にて・大懺悔」 上林暁著 講談社 2015年 一人称の私小説は、人の話を聞いているようで存外に面白い。 川端康成の死について書いた「上野桜木町」、老いた妹について書いた「姫鏡台」、標題作「聖ヨハネ病院にて」が印象的。決して楽しい話では…

サミング・アップ

「サミング・アップ」 S.モーム著 行方昭夫訳 岩波書店 2007年 社交を嫌い、人生は自分自身のために生きるのが、 実は人間にとって当たり前と分析するモーム。 幾つも共感できる文章があった。 時代も場所も遠く離れた相手だが、親しみを覚えるほどである。

もじモジ探偵団

「もじモジ探偵団」 雪朱里著 グラフィック社 2022年 身近な場所で見かける文字がどうやって生まれ、今に伝わったのかを探る。 視力検査表のCの文字、大手新聞の題字、お菓子「たべっこどうぶつ」のローマ字、 タバコ屋の看板、車のナンバープレートなどなど…