マルコヴァルドさんの四季
「マルコヴァルドさんの四季」
イタロ・カルヴィーノ著 関口英子訳 岩波書店 1977年
貧しい労働者で子沢山のマルコヴァルドさんの日常を綴る連作短編集。
都会の片隅でつましく暮らし、暗くなりがちな生活の中に、ほんのりと暖かくなるようなエピソードやほろ苦いお話を散りばめた秀作。
英国陸軍式男の必修科目270
「英国陸軍式男の必修科目270」
英国陸軍著 阪急コミュニケーションズ 2009年
どうしてこれが必修なの?というスキルが目白押し。
ちょっと斜に構えた語り口がおかしみを増している。
ガムが髪についたらピーナッツバターを塗ると取れるらしい。
必修に「ペナルティーキックを決める」があるのは、さすがサッカーの母国。
「イエティを捕まえる」「縁日を制する」「鶏を眠らせる」などは、なぜあるのか謎。
聖母の贈り物
「聖母の贈り物」
ウィリアム・トレヴァー著 栩木伸明訳 国書刊行会 2007年
アイルランド人作家の短編集。
暗いかもしれないが、力のある作品だ。
読み始めるとすぐにその世界にとらわれる。
小説ががっちりと私を捕まえて離さない。