「害虫殲滅工場ーミバエ根絶に勝利した沖縄の奇蹟」
小林照幸著 中央公論新社 1999年
夏になると、我が家の食卓によく登場するゴーヤ。
あの苦味が、暑い時でも食欲をそそる。
今ではすっかりおなじみの野菜だが、
沖縄産のゴーヤが本州に上陸できるようになるまでは大変な苦労があった。
この本には、ゴーヤ等に寄生するウリミバエの根絶を果たした
沖縄県の22年間が記されている。
不妊虫を放すことでミバエの繁殖を阻止したのだ。
この本を読んだ当時、その長く地道な努力に
頭が下がる思いがしたものだった。
今でもゴーヤを食べるたび、記憶の片隅にそのことが蘇る。