Coataroの読書ときどきヒトリゴト

本を読んで感じたことなどを記しています。

夢酔独言

「夢酔独言」 

勝小吉著 勝部真長編 講談社学術文庫 2015年

 

夢酔独言 勝 小吉(著/文) - 講談社

 

勝海舟の父・小吉の自伝。 

自らの半生を振り返り、子孫に自分を反面教師として

決して真似をするな!と伝えるために書かれた。

本当に好き放題でひどいことも多い。人の世話もかなりしているが、

とんでもない男だったのは間違いない。

子供の頃はいうまでもなく成人してからもあまりの迷惑男ぶりに

家族によって檻に監禁されて2年も暮らしていた。

一生定職につくこともなく、吉原に通い、挙げ句の果てに他人の妻に横恋慕。

あろうことか、自分の妻にその女性を貰い受けに行かせようとする。

妻はもし不首尾の場合は死ぬ覚悟で短刀を忍ばせて行こうとするが、

易者にあれこれ言われた小吉がやっと妻を止める。

この親から勝海舟が生まれたのだから不思議というか、むしろ肯けるというか。