ぼくのがっかりした話
「ぼくのがっかりした話」
セルジョ・トーファノ著 橋本勝雄訳 英明企画編集 2021年
著者は「マルコヴァルドさんの四季」(イタロ・カルヴィーノ著)の挿絵を描いた
イタリアの演劇人とのこと。彼の小説が日本に紹介されるのはこれが初めてだそうだ。
劣等生のベンヴェヌート少年は、おとぎ話をしてくれる家庭教師から魔法の靴を手に入れて
旅に出る。行く先々で出会うおとぎの国の住人たちは、皆すっかり様変わりしており、
がっかりすることばかり。
なんだかんだでハッピーエンドになるんでしょ・・・という期待を
ぶれずに裏切り続けるところがむしろ爽快だ。