Coataroの読書ときどきヒトリゴト

本を読んで感じたことなどを記しています。

ファンタスティックな恋の話

「ファンタスティックな恋の話」  くもん出版 1989年

 

幻想文学館」というシリーズのうちの一冊。

「著名な作家による幻想的な文学作品(怪奇・恐怖・悲劇・ミステリアスな物語)を

テーマ別に編集」とあった。

ファンタスティックというタイトルから

かなり甘い軽やかな話を予想していたら、いい意味で裏切られた。

どれもこれも一筋縄ではいかない恋物語ばかり。

読んでいる間中、ゾクゾクするような、

何かはかりしれないものが待ち受けているような感覚がつきまとって落ち着かない。

ホラーとまではいかないが結構怖い。

吸血鬼が血を吸う相手に恋してしまう「死女の恋」(ゴーチェ作)は悲しく美しい。