一千億の針
「一千億の針」
ゼリー状の異星人(捕り手)を体の中に住まわせることになった少年ボブ。
うまくいっていた共生関係はボブの体調不良という形で危機を迎えていた。
彼を治すため母性の異星人に連絡を取らねばならないが、
捕り手が地球に来てからすでに7年が経過しており・・・・。
前作「20億の針」で子供だった登場人物たちは成長、ボブも大学を卒業して島に戻ってくる。
聡明な少年だったと記憶していたのに、ちょっとぼんやり気味の青年になっていた。
そのせいで「捕り手」がやきもきする場面があるが、そこを周囲の人々が救ってくれる。
地球や宿主に慣れたせいか捕り手の生真面目さが少し緩むこともあるが、
かしこまった物言いと知的なユーモアが混ざった魅力は健在で嬉しい。