ブックライフ自由自在
古書コレクターである著者の本集めの日記。
1986年1月から1991年2月にわたり、
稀覯本への憧憬と、実際の購入にまつわるエピソードが語られる。
それにしてもすごいのは、日記の最初の日の章で
すでに「この十年間に一億円分は買った!」と記していることだ。
1冊百万円を越す本を買う際の言い訳(?)は
「悪い女に騙されて身ぐるみ剥がされた」。
スタート時点でこの状態だが、もちろんこの後も買いまくる。
貴重な古書についての説明が面白いのはもちろん、
本以外には無関心すぎる荒俣氏の変人生活ぶりに驚かされる。
久々に米を炊いてサンマを食べようとしたら、醤油が切れていた。
その醤油を買ったのは7年前だという。
その後、「平凡社大博物図鑑」執筆のために同社に住み込んだリ、
読んでいると心配になるような日々を過ごしていた荒俣先生。
今、テレビでお姿を拝見できているので、ご無事で何よりです。